日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

一次写像(線型写像) 14項

写像 次元ベクトル空間から,次元ベクトル空間への写像を考える.すなわち,により次元ベクトルに次元ベクトルが対応するとき あるいは と書く. 上への写像 に対して,となるようなが少なくとも1個存在する. i.e. s.t. i.e. s.t. ① s.t. ② をみたすとき,…

ある集合族の構成 5項

s.t. s.t. > とする.このとき (1) (2) (3) s.t. (4) が成立する. (証明) (1)について > を示す. > を仮定する.たとえば s.t. s.t. を構成すると i.e. (量化) を得る. (2)について > を仮定する.たとえば s.t. s.t. を構成すると少なくとも1組は > をみ…

例1.6 9項

例1.6 9項 と置く.このとき,である. (証明) を示す. (1) のとき に対して をいう.を仮定する.このとき s.t. s.t. i.e. i.e. である.したがって,これらを量化すれば を得る. (1) のとき s.t. に対して を示す.と仮定する.このとき s.t. s.t. i.e. …

集合の相等を示す方法

とする.このときを示す方法には次の3個がある. (1) i.e. (2) が成立しているとき,たとえばが成り立ち,これに∨-導入を適用した場合.すなわち i.e. i.e. (選言三段論法) (3) i.e. i.e. (∧-除去) i.e. (選言三段論法) しかし,(2)と(3)は通用しない場合が…

定理2.8 平均値の定理 55項

定理2.8 平均値の定理 55項 とする.このときが区間で連続・微分可能なら s.t. < < s.t. が成立する. (証明) 区間で適当に < < となるようにを選んで,が区間で連続・微分可能より () に対して である.より であるから i.e. 同様にして,より i.e. を得る…

定理2.7 ロルの定理 54項

定理2.7 ロルの定理 54項 とする.このとき,が(開閉どちらでも)区間で連続,(開閉どちらでも)区間で微分可能なときとなる( < < )が存在する. (準備) 関数について s.t. s.t. s.t. i.e. とする. 閉区間について i.e. < < 選言三段論法 開区間について < < …

正則行列の性質 14項

正則行列の性質 14項 とする.このとき,が正則なら,も正則で が成立する. (証明) が正則であることを仮定し (1) が正則 (2) と書ける を示す. s.t. と置くと で表示される. (1)について 数に対して,数の性質より であり であるからは正則である. (2)…

ラッセルの背理(パラドックス) 3項

ラッセルの背理(パラドックス) 3項 とする.このとき,は自身をその元にもたない. i.e. これを普通の集合と考える.そして,普通の集合全体から成る対象を普遍的なものと考えと記す.いま i.e. 単なる集合でもあり普通の集合でもあるもの とする(仮定する)…

十分大きなすべての実数 4項

十分大きなすべての実数 4項 判断 十分大きなすべての実数が集合に属する i.e. 従来の表記 > , i.e. 新しい表記 とする.このとき s.t. ① s.t. ② > で表す.

部分集合の例1.5 9項

部分集合の例1.5 9項 と置く.このときである. (証明) を示す. s.t. と置けば () であるから,量化より i.e. を得る.逆に s.t. と置くと () であるから,量化より i.e. である.したがって であるが,についてのときである.すなわち (量化) である.この…

集合に関する包含関係の三者一択の法則

包含関係 はを表す. はを表す. このとき,三者択一の法則とは のうち1個のみが成立する,ことをいう. 等号関係 とする.このとき とはが成り立つことをいう. の意味 とはである.ここで三者択一の法則から選言は排他的選言(強選言)である.実際 (1) 仮定…

正則行列(方程式が解をもつ行列) 14項

正則行列(方程式が解をもつ行列) 14項 とする.このとき (1) (2) を成す. (証明) s.t. に対して (数) で表す. (1)について 数に関して積はその数の性質より正則である.なぜなら となるが少なくとも1個存在するからである. (2)について 数の性質より であ…

定理2.6 逆関数の微分法 48項

定理2.6 逆関数の微分法 48項 とする.このときが(閉または開)区間で単調で微分可能なら,その逆関数はとなるで微分可能で と書ける. (証明) s.t. ① s.t. ② s.t. ③ に対してと置く.条件よりを微分すると i.e. である.とくに i.e. (量化) と書ける.一方,…

定理2.5 合成関数の微分法 47項

定理2.5 合成関数の微分法 47項 とする.このときの合成関数 は微分可能で と表される. (証明) s.t. ① s.t. ② s.t. ③ s.t. ④ に対してと置く.このとき,条件から関数は微分可能であるから i.e. i.e. である.そして,合成関数 について,その微分は である…

逆行列について 14項

逆行列について 14項 とする.このとき (18) (ア) (イ) が成立する. 補足 逆行列というのは,の方程式の解が存在した場合の話である. (証明) s.t. と置く.このときそれぞれの行列は と表される.証明は次の通りである.数の性質から が成立する.▢

定理1 13項

定理1 13項 とする.このとき (1) について,その解があれば一意的である.解をで表す. (2) に対しての方程式は一意的に解ける.これを (の解) (の解) と書く. (証明) s.t. と置く.このときの方程式が に対して (1) (2) で表されたとする(の方程式に解が…

スカラー行列の性質 13項

スカラー行列の性質 13項 とする.このとき が成立する.とくに,このをスカラー行列という. (証明) s.t. と置く.このとき 数の1 「1次元数ベクトル」=「数」 に対して を示す. (1) (数の性質) (数の性質) (数の性質) (数の性質) (数の性質) (2) (数の性…

定理2.2 43項

定理2.2 43項 関数とがで微分可能ならも微分可能で (1) (2) (3) () (4) (5) () と書ける. (証明) (1)について 条件よりはで微分可能であるから が存在する.同様にについても がある.このときも微分可能であり と書けることを示す. いま に対して s.t. s.…

定理2.1の系 43項

定理2.1の系 43項 関数が点で微分可能なら,関数はで連続である. (証明) 関数がで微分可能である,と仮定すると () がで存在する. 補足 i.e. () これがおそらく無限回微分可能のことだと思われる このとき s.t. s.t. s.t. に対して < < () i.e. < < (量化)…

クロネッカーのデルタの性質 12項

クロネッカーのデルタの性質 12項 (17) (証明) に対して s.t. と置く.このとき と書ける.▢

クロネッカーのデルタ 12項

クロネッカーのデルタ 12項 単位行列の成分をで表せば s.t. s.t. ∨ であり,これをクロネッカーのデルタとよぶ.但し,のとり方は次正方行列の表示に依存する.つまり,行列成分に対してなど. 例 型単位行列の成分はで表される.すなわち s.t. s.t. である…

定理2.1 微分可能性の必要十分条件 42項

・用語 「の周りで」とは, > が存在して,開区間で,という意味である. 定理2.1 微分可能性の必要十分条件 42項 とする.このとき がで微分可能である と書けることをいう.但し,は自由変項,はの周りで定義された関数で,で連続,をみたす(このときであ…

単位行列の性質 12項

単位行列の性質 12項 とする.但し,を単位行列とよぶ.このとき,次のことが成り立つ. (16) (ア) (イ) (証明) s.t. に対してと置くと であるから,数の性質より が成立する.したがって,(16)が示された.▢

定理1.23 一様連続性 36項

定理1.23 一様連続性 36項 とする.このときがで連続なら s.t. ① s.t. ① s.t. ② s.t. ② に対して < < が成立する.このことを,連続関数は閉区間上で一様連続である,という. 準備 閉区間で連続関数が与えられているので i.e. (∧-除去,選言三段論法による)…

定理1.22 33項

定理1.22 33項 とする.このときの逆関数は単調増加(単調減少)連続関数である. (準備) 逆関数 関数に対して,をの逆関数という. 関数が単調増加であること s.t. ① s.t. ② 関数に関して < < をみたすとき,を単調増加関数とよぶ.また > > をみたすとき,を…

二階述語論理及び三階述語論理に置ける限量記号の意味について

例 とする.このとき すべての人間はある動物である i.e. が成立する.ここで,この記号を以下のように分解する. s.t. () s.t. () i.e. してみると,全称量化子と存在量化子の違いがないことに気が付く.そこで,両者の記号を廃止する.すなわち s.t. s.t. …

行列の二項定理 12項

例 行列の二項定理 12項 () s.t. s.t. とする.このとき s.t. が成立する. (証明) と置くと による.▢ 補足 のとき数の性質,たとえば実数に対して,が要求されるため,行列もが要請される.但し,such.that.の性質より,たとえが成り立たなくても が成立す…

行列の指数法則 12項

意義 s.t. 型行列 を次の正方行列という.また行列の冪を s.t. (個) で定める.但し,である. (15) s.t. s.t. (ア) (イ) (証明) (ア)について に対して次正方行列の冪の定義より による. (イ)について と置く.次正方行列の冪の定義より ((ア)による) によ…

定理1. 21 32項

定理1. 21 32項 連続関数の合成関数は連続関数である (準備) とする.このとき,関数がで連続とは () i.e. s.t. ① s.t. ① s.t. ② に対して < < と成ることである. ・合成関数とは 2個の関数 に対して に成ることをいう. (証明) s.t. ① s.t. ② s.t. ③ s.t. …

定理1.20 32項

定理1.20 32項 :自由変項の閉区間 とする.このとき,上のの値域はである.但し を表す. (証明) に対してである.このとき ∧ i.e. (∧-除去) i.e. < ∨ < (仮定) (選言三段論法) 同様にして したがって を得る.同様にしてについても である.これより s.t. …