日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

演習Ⅰ 4項 十分大きなすべての実数から成る集合族について

演習Ⅰ 4項 十分大きな実数をすべて含むもののみを集めてつくった集合族をとする.このようなが次の条件をみたすことを確かめよ. (1) (2) (3) s.t. (4) (証明) 集合族とは s.t. > s.t. をみたす集合族をいう.このとき (1)について から成る集合族の1個がな…

点と点との近さについて(近傍)

従来の記述方法 点に十分近いすべての点が集合に属する,とは s.t. < である.これを換言して 集合は点の近傍である と云ってきた. 私見 とする.このとき二点が十分に近いとは s.t. < s.t. で表されることをいう.この場合もととに関するs.t.の性質から,…

数学に置いて「十分大きい」とはどういう意味だろうか?

従前の記述 とする.このとき ある実数が存在して, > をみたす,すべての実数についてが成立する. i.e. s.t. > これを 十分大きなすべての実数がをみたす と表記してきた. 私見 とする.このとき s.t. > s.t. と表される. 補足 この「十分大きい」の十分…

命題8.1 52項 自然数は有限個であること

命題8.1 52項 とする.このとき への単射は存在しない,とあるが私見では存在する,と解する. (証明) (二重∀-除去) s.t. これよりに関するs.t.の性質から 有限集合 有限集合 である.つまり,に関するs.t.の性質から自然数は有限個であり,は単射である,と…

直積集合と選択関数そして選択公理について 44項から47項

直積集合 但し,は選択関数である. i.e. 公理とは 数学に置いて公理とは,証明抜きに真と看做す命題のことをいう. 選択公理 とする.このとき,の各元に対して,各が空集合でなければ,直積集合 は空でない. しかし (二重∀-除去) s.t. という論理式により…

命題6.13 40項から41項

命題6.13 40項から41項 とする.このとき以下が成り立つ. (ⅰ) (ⅱ) (証明) (ⅰ) (→)について と置く. (二重∀-除去) s.t. 0,1 (1) 仮定 i.e. i.e. i.e. i.e. i.e. 0,1 (2) 1.∨-導入 3 (3) 仮定 (4) 2-3.三段論法 (5) 1-4.→-導入 (6) 5.二重∀-導入 (ⅰ)の(←)と(…

命題6.11 40項

命題6.11 40項 とする.このとき次が成立する. (ⅰ) (ⅱ) (証明) (ⅰ) (→)について と置く. (二重∀-除去) s.t. (二重∀-除去) s.t. (二重∀-除去) s.t. 0,1 (1) 仮定 i.e. s.t. このときに関するs.t.の性質から s.t. i.e. s.t. i.e. と構成することができる. 0…

集合族の和集合と共通部分と命題6.10 38項から40項

集合族の和集合と共通部分 38項 () とする.このとき (二重∀-除去) s.t. で表し,これを集合によって添え字付けられた集合族という. をの和集合と呼ぶ. をの共通部分と呼ぶ. 命題6.10 40項 とする.このとき次が成立する. (ⅰ) (ⅱ) (証明) (ⅰ)について (…

定義5.3 27項

定義5.3 27項 とする.このとき と置く.このようなを上の抽象的なグラフという.とくに,はからへの写像全体と同一視している.これより とは等しいと看做す.但し,とは限らない. ☆ について,ではないが,集合についてであるので,部分集合は自分自身に…

命題1.10 9項

命題1.10 9項 (二重∀-除去) s.t. とする.このとき (ⅰ) (ⅱ) が成立する. (証明) (ⅰ) (ア) (イ) を示す. (ア)について 0,1 (1) 仮定 i.e. 2 (2) 仮定 (3) 1-2.三段論法 (4) 3.∨-導入 (5) 4.∧-導入 i.e. (6) 1-5.→-導入 (7) 6.二重∀-導入 但し,は個体変項.…

自然数n個についての区分

自然数個についての区分 を1つの集合とする.このとき に関して ① s.t. ② s.t. で区分するとき i.e. i.e. をどのように分けるべきだろうか? ③ s.t. ④ というようにsuch.that.であるかないかの違いをつける.

命題1.9 9項

命題1.9 9項 とする.このとき (ア) (イ) が成立する. (証明) (ア) (→)について (二重∀-除去) s.t. を示す. 0,1 (1) 仮定 2 (2) 仮定 i.e. 1,2 2 (3) 2.∧-除去 2 (4) 2.∧-除去 (5) 3-4.→-導入 (6) 1-5.→-導入 (7) 6.二重∀-導入 (ア) (←)について (→)と同様…

補題1.8 9項

補題1.8 9項 とする.このとき (ア) (イ) が成立する. (証明) (ア)について と置き (二重∀-除去) s.t. を示す. 0,1 (1) 仮定 i.e. 0,1 (2) 1.∧-除去 0,1 (3) 1.∧-除去 0,1 (4) 3.∨-導入 5 (5) 仮定 (6) 4-5.三段論法 (7) 2,6.∧-導入 i.e. (8) 1-7.→-導入 (…

系1.4 6項

系1.4 6項 空集合は唯一つ存在する. 補足 「唯一つ」とは,計量数(1個)と順序数(1つ)が一致することをいう.それゆえ,計量数が2個で順序数が1つの場合を考える. 例 計量数5個 〇〇〇〇〇 順序数1つ ●〇〇〇〇 唯一つの図 〇〇〇・・・・・・ ●〇〇〇・・…

命題1.3 6項

命題1.3 6項 とする.このときが成立する. (証明) (二重∀-除去) s.t. を示す. 0,1 (1) 仮定 0,1 (2) 1.∨-導入 (3) 空集合の定義 (4) 2-3.三段論法 (5) 1-4.→-導入 (6) 5.二重∀-導入

命題1.2 5項

命題1.2 5項 とする.このとき である. (証明) いま である.このとき,もしが偽であるならば i.e. 真 であるのでの真理値は,の真理値の如何を問わず,真である. したがって,もしpが偽であるときは真であることがわかる.▢

ラッセルの背理(パラドックス)

ラッセルの背理 但しここではを限量しない.を集合と認めると,次のような矛盾が起こる.を集合と認めると,自身もの元である.すなわち である.今までの集合はたとえばは自分自身を元として含んでいない.したがって,集合とは ① 自分自身を元として含むも…

写像の定義

写像の定義 とする.このとき をの値域といいによる値と呼ぶ. (二重∀-除去) s.t. に対して となるようなを写像と呼ぶ.

定理2.7の系

定理2.7の系 23項 とする.このとき次が成立する. (ⅰ) (ⅱ) (ⅲ) (ⅳ) (証明)(ⅰ)について 定理2.7(ⅰ)より が成立する. (ⅱ)について (ⅰ)と同様. (ⅲ)について 定理2.7(ⅲ)より が成立する. (ⅳ)について (ⅲ)と同様.▢

伝統的論理学と命題論理学との間について(矛盾許容論理)

を示す. 1 (1) 仮定 1 (2) 1.∨-導入 3 (3) 仮定 (4) 2,3.三段論法 ここで1,3の仮定落とし (5) 1-4.→-導入 仮定1の仮定落とし 1 (1) 仮定 1 (2) 1.∨-導入 3 (3) 仮定 (4) 2,3.三段論法 ここで1,3の仮定落とし (5) 1-4.→-導入

定理2.7(ド・モルガンの法則)

ド・モルガンの法則 20項 (二重∀-除去) s.t. とする.このとき,次の等式が成立する. (ⅰ) (ⅱ) (ⅲ) (ⅳ) (証明) (ⅰ)について と置く. (二重∀-除去) s.t. (ア) (イ) を示す. (ア)に関して 0,1 (1) 仮定 i.e. 0,1 (2) 1.∧-除去 0,1 (3) 2.∨-導入 4 (4) 仮定 0…

集合の性質(命題2.6)

命題2.6 19項 とする.このとき次の性質が成立する. (ⅰ) (ア) (イ) (ⅱ) (ⅲ) (ⅳ) (ⅴ) (証明) (ⅰ) (ア)について (二重∀-除去) s.t. を示す. 0,1 (1) 仮定 i.e. 0,1 (2) 1.∧-除去 0,1 (3) 1.∧-除去 0,1 (4) 2.∨-導入 0,1 (5) 3,4.三段論法 0 (6) 1-5.→-導入 (…

定義2.3 互いに素と直和

定義2.3 互いに素 18項 (二重∀-除去) s.t. とする.いま,が互いに交わらないときは互いに素である,という. i.e. 直和 互いに素な集合の和集合をの直和と呼び,記号であるいはと表す.但し,である. i.e. i.e. 但し,である.

全称判断と三階述語論理

伝統的論理学の全称判断 全称肯定判断SaPについて,たとえば すべての人間は動物である を挙げられる. 一階述語論理 論理式について,たとえば すべての人間は動物である を挙げられる. 二階述語論理 論理式 (∀-除去) s.t. について,たとえば すべての人…

いわゆる変数と定数について

変数 (∀-除去) s.t. . 但し, メタ視点: 記号の意味としては である.または述語の集まりだが,これをクラスといい,単純なクラスは集合と考えてよい.なぜなら,単純なクラスもまた,ものの集まりであるからである.そして,「s.t.」ということは,いくら…

連立不等式について

連立不等式 例題30 〔1〕 64項 (∀-除去) s.t. > の解を示す. (解答) 1 (1) > 仮定 1 (2) 1.∧-除去 i.e. i.e. 1 (3) > 1.∧-除去 i.e. > 1 (4) < 2.換言 5 (5) < 仮定 i.e. 5 (6) 5.∧-除去 1,5 (7) < 4,6.三段論法 1 (8) 3.換言 1 (9) 8.∧-除去 i.e. > 1 (10)…

三者択一の法則と等号の定義

三者択一の法則 実数体の性質として,三者択一の法則は認められるが,しかし,これが複素数体のときや,より一般の順序集合で認められるのかは,まだわからないので便宜的に実数の性質ということにする.さて,三者択一の法則とは (∀-除去) s.t. < > の何れ…

実数の性質と三段論法の問題について

すなわち (∀-除去) s.t. とする.このとき,このような不等号の関係は < に帰結する,ことを示す. (証明) 1 (1) 仮定 i.e. < 2 (2) < 仮定 i.e. 2 (3) 2.∧-除去 1,2 (4) < 1,3.三段論法 (5) < 1-4.∨-除去 (6) < 5.∀-導入 もしも,(2)でを仮定すると,∨-導入…

絶対不等式 2

絶対不等式 を解け. (解答) (∀-除去) s.t. i.e. i.e. i.e. これより を考える. 1 (1) 仮定 1 (2) 1.∧-除去 i.e. < 3 (3) < 仮定 i.e. 3 (4) 3.∧-除去 1,3 (5) < 2,4.三段論法 1 (6) 1.∧-除去 i.e. < 7 (7) < 仮定 i.e. 7 (8) 7.∧-除去 1,7 (9) < 6,8.三段…

集合の性質(定理2.5)

定理2.5 17項 (∀-除去) s.t. とする.このとき,次が成立する. ☆注意 このような「~とする」の意味は,もしであるとき次が成り立つ,という仮定の話である. Ⅰ (ⅰ) (ⅱ) Ⅱ 分配法則 (ⅰ) (ⅱ) Ⅲ (ⅰ) (ⅱ) (証明) Ⅰ (ⅰ)について (∀-除去) s.t. を示す. 1 (1) …