日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

系1.4 6項

  • 系1.4 6項

空集合は唯一つ存在する.

  • 補足

「唯一つ」とは,計量数(1個)と順序数(1つ)が一致することをいう.それゆえ,計量数が2個で順序数が1つの場合を考える.

計量数5個 〇〇〇〇〇

順序数1つ ●〇〇〇〇

 

  • 唯一つの図

〇〇〇・・・・・・

●〇〇〇・・・・・・

に対して

〇=● 1

 

  • 系の証明

 いま,空集合が2個あるとし,空集合 \varnothing,\varnothing'をこのように表示する.命題1.3より A:=\varnothing'とすれば, \varnothing⊂\varnothing'である.そして,このような2個の集合の役割を入れ替える,すなわち A:=\varnothingで, \varnothing'⊂\varnothingであるから, \varnothing=\varnothing'が成立する.▢

  • 補足

  集合Aを同じ場で何故2回定義することができるのか? それは,この集合 Aが1つの Aであるからである.つまり Aは1つという指定しかされておらず,集合の個数(計量数)はいくらでもある.そこで,系の空集合の唯一性の証明では,いくらでも存在する集合の計量数の中から,代表として2個を選びそれが1であることを示した.