日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

定理1.11 15項

定理1.11 15項 のとき,,とする.このとき (ⅰ) () (ⅱ) () (ⅲ) () () (ⅳ) () (ⅴ) () () と成る. (証明) すべて同じ証明なので(ⅰ)のみを示す. s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② < < < を考える. に対して と置くと < < < ☆ () i.e. < < < であるから < i.e. <…

関数の意義と関数に置けるコーシーの収束性 14項

関数の意義 14項 関数 () について考える.このとき,が限りなくに近づくとも限りなくに近づく.このことを () あるいは で表す.一般に,を変数とする関数がではは定義されていても,されていなくてもよいが,実数の周りの以外のすべての点で定義されている…

定理1.10 コーシーの収束条件 12項

定理1.10 コーシーの収束条件 12項 s.t. () とする.このとき が収束する s.t. () ① s.t. () ① < が成立する. (証明) () が収束すると仮定する.いま に対して < i.e. < と書けるので,これは定理の十分条件をみたす. () と置く.このとき s.t. () ① s.t. …

定理1.9の系 12項

定理1.9の系 12項 有界な数列は収束する部分列(番号をとびとびにとった数列)を含む. (証明) を有界な数列とし と置く.このとき s.t. () ① s.t. () ② s.t. ()③ < < < より と成るなら は収束するの部分列である. したがって を得る.▢

定理1.9 ボルツァノ・ワイエルシュトラスの定理 11項

定理1.9 ボルツァノ・ワイエルシュトラスの定理 11項 とする.このとき,の互いに異なる点から成る数列で,ある数に収束するものが存在する. (証明) 条件よりは有界であるので s.t. () ① s.t. () ② と表示できる.これに対して s.t. () ③ の場合を考えると …

例1.3 eの定義について 10項

例1.3 の定義について 10項 の極限値を考えたい. (考察) (定理1.4(ⅰ)) (定理1.5の系) (指数法則) である.▢

例1.2 aのn乗根の極限値について 9項

例1.2 9項 > i.e. () とする.このとき が成立する. (証明) に対して定理1.5の系から であり,指数法則より が成立する.▢

例1.1 等比数列の収束と発散について 8項

例1.1 8項 > i.e. s.t. () s.t. () とする.このとき,等比数列 は (ⅰ) < < (ⅱ) (ⅲ) > と成る. (証明) (ⅰ)について に対して と置けば定理1.5の系より ☆ を得る.☆に係る仮定はないので,∀-導入より(ⅰ)が示された. (ⅱ)について に対して () と置くと指数法…

二重∀-導入が可能であること

これから s.t. という表記の上段を省略する.そのためにその根拠を述べたい. 自然演繹 とする.このとき 0,1 (1) 仮定 0,1 (2) 1.∨-導入 3 (3) 仮定 (4) 2-3.選言三段論法 (5) 4.二重∀-導入 である.但し,選言三段論法によって,すべての仮定が落ちるとい…

定理1.8 8項

定理1.8 8項 () ② とする.このとき,が (あるいは) をみたし,上に有界(あるいは下に有界)なら,数列は収束する.そして,極限値は上限(あるいは下限)に等しい.また,上に有界でなければ(あるいは下に有界でなければ)(あるいは)に発散する. (証明) 上に有…

定理1.7 収束列は有界列であること 7項

意義 数列を実数の集合と看做すとき,もしこのが上に有界なら,この数列は上に有界である,という.「上界」,「上限」,「下界」,「下限」,「有界」も同様に用いる. 定理1.7 収束する数列は有界である (証明) 数列が収束することを仮定する.たとえば と…

定理1.6 ワイエルシュトラスの定理 6項

ワイエルシュトラスの定理 6項 とする.このとき,が上に有界なら,上界の中に最小の上界が存在する(下に有界なら,最大の下界が存在する). (証明) が上に有界である.すなわち s.t. ①第一列 s.t. ②第二列 と表示できる,と仮定する.このとき,として実数…

上下に有界であることと有界の意義 5項

意義 とする.このときが上に有界であるとは s.t. ①第一列 s.t. ②第二列 が成立することをいう.このをの上界とよぶ. また,が下に有界であるとは上に有界であることと同様にして が成り立つことをいう.このをの下界とよぶ.そして,上にも下にも有界のと…

定理1.5 5項

定理1.5 5項 とする.このとき,実数列 はに収束する. (証明) アルキメデスの公理(公理Ⅰ)より s.t. s.t. < と成る.このとき s.t. < i.e. < である.したがって () i.e. を得る. 補足 < ( > , > ) s.t. < 系(オリジナル,-論法の練習) はに収束する.定理1…

定理1.4 5項

定理1.4 5項 とする.このとき,数列が収束すれば次が成り立つ. (ⅰ) (証明) ,と置くと s.t. s.t. s.t. < 同様にして < と書ける.このとき に対してと置けば < < であるから を考えると,絶対値の性質(非退化)より i.e. i.e. である.これより < であるの…

定理1.3 4項

定理1.3 4項 :2つの実数列 とする.このとき が成立する. (証明) 1 (1) 前提 ∧-除去より s.t. s.t. s.t. < 同様にして < と書ける.このとき 2 (2) 仮定 に対してと置けば < < であるから を考えると,絶対値の性質(非退化)より i.e. i.e. である.したが…

定理1.2 4項

定理1.2 4項 実数列が実数に収束するとする.このとき,他の数列が をみたすなら,もに収束する. (証明) 仮定 i.e. s.t. s.t. s.t. < とする.このとき に対して,と置きが をみたすとすれば < i.e. < i.e. である.▢

定理1.1 4項

定理1.1 4項 実数列が収束するとき,その極限値は唯一である.換言すると,が実数にもにも限りなく近づけばである. (証明) 仮定 ∧-除去より s.t. s.t. s.t. < 同様にして ① s.t. ① s.t. ② s.t. < と表せる.このとき に対してと置くと < < である.ここで …

アルキメデスとカントールの公理及び実数列の収束・発散の定義

公理Ⅰ アルキメデスの公理 s.t. s.t. s.t. < が成立する.つまり,このような条件をみたす自然数が少なくとも1個存在する. 解説 s.t. ① 第一列 s.t. ① 同列 s.t. ② 第二列 < と解釈する.そうすれば,どんなに大きなと,どんなに小さなに対して < をみたす…

矛盾許容論理の方法

とする.このとき 「すべての日本人はすべて人間で,ある動物である.」 なぜなら すべての日本人はある動物である すべての日本人はすべて人間である からである. 選言三段論法による表示 ① すべての日本人はある動物である または すべての人間はある動物…