- ワイエルシュトラスの定理 6項
とする.このとき,が上に有界なら,上界の中に最小の上界が存在する(下に有界なら,最大の下界が存在する).
(証明)
が上に有界である.すなわち
s.t. ①第一列
s.t. ②第二列
と表示できる,と仮定する.このとき,として実数全体の中から最小のを選びとり
(実数全体の中で最小のものが少なくとも1個あればよい/場合によってなくてもよい) ()
と置けば,∨-導入から
と表される.したがって,が上界のとき,上界の中に最小の上界が存在する.▢
- 例
たとえば,実数の中でを最小の数と置けば(の選択),より小さい()すべての実数に対して
()
を構成することができる.
- 補足
ここでは,矛盾許容論理を採用しているので,背理法や二重否定除去法(DN法)を使用することができない.
- 結果
この定理より,実数全体の集合は非可算無限集合であるとしても,ある区間で考えることができる.