- 定理1.8 8項
() ②
とする.このとき,が
(あるいは)
をみたし,上に有界(あるいは下に有界)なら,数列は収束する.そして,極限値は上限(あるいは下限)に等しい.また,上に有界でなければ(あるいは下に有界でなければ)(あるいは)に発散する.
(証明)
上に有界,上に有界でないときを考える.数列についてその条件は
(1)
(2) 上に有界(定理1.6より数列には上限が存在する)
である.このとき,数列の上限をと置くと
(上限の性質)
と書ける.そして
と成る.なぜなら
s.t. () ①
s.t. () ①
<
を示そう.①より
に対して②から
と置く.いま,のとき
<
が成り立つ.そして, i.e. (∨-導入)
であるから
()
が成立するからである.
また,数列が上に有界でなければ
であるから
と成る.なぜなら
s.t. () ①
s.t. () ①
>
をいう.①より
に対して②から
>
i.e.
>
が構成されるからである.尤もこれは
という順序による.
したがって,数列はに発散する.以上より定理が示された.▢