日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

定理1.22 33項

  • 定理1.22 33項

 f(x)=y:単調増加(単調減少)連続関数

とする.このとき f逆関数 f^{-1}(y)=xは単調増加(単調減少)連続関数である.

(準備)

 関数 f(x)=yに対して, f^{-1}(y)=x f逆関数という.

  • 関数が単調増加であること

 x=[a]_{\mathbb{R}^+} s.t.  ①

 t=[b]_{\mathbb{R}^+} s.t.  ②

関数 f(x)に関して

 a <  b  ⇒  f(a) <  f(b)

をみたすとき, f(x)を単調増加関数とよぶ.また

 a >  b  ⇒  f(a) >  f(b)

をみたすとき, f(x)を単調減少関数という.ここでは,単調増加のみを示す.

  • 連続関数

 x:束縛変項

 α,β:自由変項

とする.このとき x=α f(x)が連続とは

 s=[ε]_{\mathbb{R}^+} s.t.  ①

 t=[δ]_{\mathbb{R}^+} s.t.  ①

 x=[a]_{\mathbb{R}_{≥0}} s.t.  ②

に対して

 |x-α| <  δ  ⇒  |f(x)-f(a)| <  ε

が成立することをいう.

(証明)

  fが単調増加連続関数である,と仮定する.このとき f逆関数 f^{-1}を考え

(1)  f^{-1}は単調増加

(2)  f^{-1}は連続関数

であることを示す.

(1)について

  fの単調性より

 a <  b  ⇒  f(a) <  f(b)

と書ける.いま, f逆関数 f^{-1}(y)=xに対して

 x=[a]_{\mathbb{R}^+} s.t.  ①

 y=[c]_{\mathbb{R}^+} s.t.  ②

 t=[b]_{\mathbb{R}^+} s.t.  ③

 c <  bを仮定すると

 f^{-1}(c)=a,f^{-1}(b)=b,a <  bより

 f^{-1}(c) <  f^{-1}(b)

が成立する.したがって

 c <  b  ⇒  f^{-1}(c) <  f^{-1}(b)

を得る. 

(2)について

 連続関数 f(x)=yについて

 ε:=1

 δ:=2α

 x:=0

 y:=0

と置く.このとき

 |0-α| <  2α  ⇒  |f(0)-f(α)|=|0-0| <  1

である.ここで, f逆関数 f^{-1}(y)=xに対して

 ε:=1

 δ:=2β

と置くと

 |0-β| <  2β  ⇒  |f(0)-f(β)|=|0-0| <  1

が成立する.

 それゆえ,単調増加連続関数の逆関数は単調増加連続であることがわかる.▢