日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

定理1.19 中間値の定理 31項

定理1.19 中間値の定理 31項 < とする.このとき s.t. < < ① s.t. ① が成立する( > も同様). (証明) 補足 正の実関数について s.t. s.t. とする.このとき s.t. が唯一つ成立する. と置き , に対して とし < より < < を示す.たとえば , (条件 < ) につ…

写像の意義

s.t. s.t. に対して s.t. が唯一つ成立するとき,はの像といい あるいは あるいは と書く.

行列の演算と転置行列の意義 8項から

行列の演算 8項 s.t. すなわち で表す. (10) 結合法則 (証明) (数の性質) (数の性質) による.▢ (11) 左側分配法則 (証明) (数の性質) による.▢ (12) 右側分配法則 (証明) (数の性質) による.▢ (13) を数(スカラー,自由変項)とする.このとき が成立する…

行列の意義 5項

行列の意義 5項 s.t. () について型行列という. 例 一般に型行列を 但し で表す. 行列の相等とは? に対してはのことをいう.しかし,このをどう表示するかを考えたい. という表示は正しいか? もし s.t. と表すと型行列の s.t. と重複する.そのためは自…

ベクトルの基本性質

ベクトルの基本性質 2項から s.t. () とする.このときベクトルは次の性質をもつ. 補足 s.t. () に関して,次元数ベクトルとは,ベクトルの条件をみたすような数を個(有限個)集めたものである.本来は () という無限個の数を考えているが,数の中でベクトル…

定理1.18 最大値と最小値の存在 30項

定理1.18 最大値と最小値の存在 30項 とする.このとき,閉区間上の連続関数は最大値と最小値をもつ.すなわち に対して が成立する.但し,を最大値,を最小値とよぶ. (証明) 準備 s.t. () ① s.t. () ② とする.連続関数について と置けば と書ける.この…

定理1.7の系 25項

定理1.7の系 25項 多項式は連続関数である.また,有理式は分母がにならない所で連続関数である. (証明) (1) 多項式について s.t. () () と置く.このとき に対して () を示す.但し である.多項式に対してと置けば () であるから,実質的に多項式関数を実…

定理1.17 25項

定理1.17 25項 とする.このとき,連続関数の和,差,積,商は連続関数である. (略記) < () 和: < 差: < 積: < 商: < による.▢

定理1.16 25項

定理1.16 25項 とする.このとき がで連続 となる数列に対して () と成ることである. (証明) () がで連続と仮定し,以下のような数列 s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② s.t. () ③ s.t. () ④ < に対して > < が成り立つことを示す. と置くと < であり > < が…

例1.8 23項

() を示せ. (証明) と変形する.このとき s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② に対して と置けば であるから > < i.e. > < が成立する.▢

左からの極限に関して0<x-a<δとは何か?

左側極限に関するδの扱いについて < < < を考える.たとえば のとき < < i.e. < < と成る正の実数は存在しない.これより左からの極限 は考えないことにする.そして,は非負の実数であると考える.▢

関数の右側極限がプラス無限大に発散する例

(証明) s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② に対して と置けば < < > であるので,この関数はに発散する.▢

定理1.15 関数に対するコーシーの収束条件 20項

定理1.15 関数に対するコーシーの収束条件 20項 とする. のときがに収束する s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② s.t. () ② < < ∧ < < < である.尤も,のときは自明. (証明) () () と仮定する.すなわち と置く.このとき に対して と置けば < < ∧ < < < が成…

定理1.14 20項

定理1.14 20項 とする.このとき () (),である数列に対し と成ることである.但し,とは s.t. () を意味する. (証明) () がに収束する,と仮定する.まず と置く. s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② < < < s.t. () ① s.t. () ② < に対して < を示す. につい…

等号と不等号について

実数以下では,三者択一の法則が適用される.このとき等号と不等号を考えると かつ より の場合 < かつ > より の場合 がある.さらに < かつ より > の場合> かつ より < の場合 ということもある.すなわち,不等号のやに関する「または」のうち両方が成立…

定理1.13 20項

定理1.3 20項 極限値が存在すれば,関数は実数定数の周りで有界である.すなわち s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② < < s.t. () ③ < と成る.但し,ここでのはである(). (証明) と置くと に対して < < < ☆ () であるから < i.e. < により と置けばよい.▢ 補…

関数の極限値が唯一つであるとはどういうことか?

私は以前から,1個と1つは違う観念であり,1個という数え方は計量数を指し,1つという数え方は順序数である,と言ってきた.今回,関数の極限値は唯一つである,という場合に極限値を順序数で数えるとはどういうことなのかを考えたい. 例 正弦関数のとき に…

例1.7 18項

の極限値を求めなさい. (解答) () () に関して定理1.11より である.実際 s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② < < < を考えるとについて , に対して と置けば < < < が成立する.またについて , に対して と置けば < < < が成立する.▢

例1.6 17項

の極限値を求めなさい. (解答) に対して () () であるから定理1.11より を得る.実際 s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② < < < を考えると , に対して と置けば < < < が成立する.▢

例1.5 17項

の極限値を求めなさい. (解答) () である.実際 s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② < < < を考えると , に対して と置けば < < < が成立する.▢

例1.4 17項

の極限値を求めなさい. (解答) () である.実際 s.t. () ① s.t. () ① s.t. () ② < < < を考えると , に対して と置けば < < < が成立する.▢

定理1.12 17項

とする.のとき,,であり,の周りの(以外の)すべての点でなら () である. (証明) を仮定する.このとき であり,条件から,であるので () となる.▢