日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

定理 1.1.15 ラグランジュ 4項

 x,y,z,......:1つの束縛変項

 a,b,c,......:1つの自由変項

 (G, \circ):1つの群

 |G|:=n 有限群

 ∃k=[1,2,...,m,n]_{\mathbb{Q}}

 \mathbb{Q}=\{x|x=d/c (c,d∈\mathbb{Z},c≠0)\}

 H≤G

 aH:=\{x|x=a\circ h (h∈H)\}

 G/H:=\{X|X=aH (a∈G)\}

 |G:H|=|G/H|  Gに関するHの指数

とする.このとき

 |G|=|G:H|×|H|

が成立する.但し, ×は積(掛け算)を表す.

(証明の方針)

① 有限群 Gの部分群 Hは有限群か?

  H⊂Gより Hも有限群である.これより

 |H|:=m

と定める.

②  |G:H|=|G/H|に関して集合族 G/Hの位数とは何か?

 位数が有限個の G Hから成る G/Hの位数も有限個である.いま

 |G/H|:=\displaystyle \frac{n}{m} 商(割り算)

と置けば

 \displaystyle \frac{n}{m}×m=n i.e.  |G:H|×|H|=|G|

と書ける.但し,位数の演算は \mathbb{Q}で行う.

 ∃k=[1,2,...,m,n]_{\mathbb{Q}}

(1)  H≤Gの位数は nの約数である.

(証明の方針)

 |H|:=m,|G|:=n

に対して Hの指数 |G:H|が定められているので

 |G/H|:=\displaystyle\frac{n}{m}  商(割り算)

が可能である.それに伴い m|nでもある.

(2) 

 ∀x∈G

 ∀x=[a]_G

 |a|:=\min\{s∈\mathbb{Q}|a^s=e\}  eはGの単位元

 ∃s=[1,2,...,r]_{\mathbb{Q}}

に対して

 r|n

である.但し

 n=rq (∃t∈\mathbb{Q})

 ∃t=[1,2,...,q]_{\mathbb{Q}}

(証明の方針)

 |G|:=n,|a|:=r

に対して

 n=r×\displaystyle\frac{n}{r}

と成るような

 |q|:=\displaystyle\frac{n}{r}  商(割り算)

を定めれば r r|nでもある.

(3) 

 |G|:=n

 ∀x∈G

 ∀x=[a]_G

 eはGの単位元

に対して

 a^n=e

である.

(証明の方針)

 ∀x[x∈G]∃y[y∈\mathbb{Q}]

 \vdash ∀x∃y[x∈G→y∈\mathbb{Q}∧x^y=e]

を示す.但し

 ∃y=[1,2,...,n]_{\mathbb{Q}}

である.

1  (1)  ∀x[x∈G] 前提

2  (2)  ∃y[y∈\mathbb{Q}] 前提

1  (3)  a∈G 1. ∀-除去

4  (4)  n∈\mathbb{Q} 仮定

5  (5)  a^n=e 仮定

4,5  (6)  n∈\mathbb{Q}∧a^n=e 4,5. ∧-導入

1,2,4  (7)  a∈G→n∈\mathbb{Q}∧a^n=e 1-6. →-導入

1,2,4  (8)  ∃y[a∈G→y∈\mathbb{Q}∧a^y=e] 7. ∃-導入

1,2  (9)  ∃y[a∈G→y∈\mathbb{Q}∧a^y=e] 8. ∃-除去

1,2  (10)  ∀x∃y[x∈G→y∈\mathbb{Q}∧x^y=e] 9. ∀-導入

  • 感想

 任意の Gの元 a |G|:=nに対して a^n=eというのがよくわからなかった.これから考えて行くので,この先記事を修正するかも知れない.