とする.このとき
は不成立である.
(証明の方針)
の要素(3の倍数)がすべて(6の倍数)に属するわけではない,ということを示したい.自然演繹ではどの段階で,この「属するわけではない」が言えるのかをたしかめる.
1 (1) 前提
1 (2) 1. ∀-除去
ここで,たとえばについて考えてみる.このはの倍数であるが,の倍数ではない.したがって,(2)は言えないので,この判断は偽であることがわかる.
(証明)
前提
①
に対して∀-除去を適用する.このとき
②
と書けるかどうかを確かめてみたい.実際
であるから,①は不成立である(たとえば②でのように成立する場合もある).したがって
という判断は偽である.▢