と置く.このときである.
- 補足
ではないので,ではない.それゆえ
乃至(強選言)
とは表せない.ここで,強選言とは,どちらか一方が成立しそれを選べる,という意味である.
(証明)
s.t.
を示す.
を仮定するとの性質より
()
と書ける.いま
と置けばである.他方,についての性質から
()
で表される.このときに対して
を得る.すなわち
i.e.
であるから→-導入より
i.e.
(6の自由変項への書き換え)
が導出された.すなわち,が成立する.▢
- 課題
数を自由変項に何故書き換えられるのかをもっと説明できるようになりたい.たとえば,集合の元は方程式の解の集まりだとして,それら解を原始関数と看做したもの
()
すなわち,はの原始写像である,という前提を付け加えたい.が何故,自由変項なのかというと,定数関数を微分するとになり,を積分すると積分定数になることから,このような定数をで表し,原始関数に関わる方程式の解と同一視する.そして,以後,定数という言葉を自由変項と呼び,関数を写像ということにする.
写像に対してによるの逆像
を定める.これより,方程式の解の全体をと看做す.
- 原始写像のとは何か?
通常,たとえばの関数のは束縛変項である.しかし,と成るはが自由変項であるため,も自由変項である.すなわち
に対しては
と動く.しかし,この段階でたとえばがどのような値になるのかはわからない.そこで,次のような例を考える.
例
・・・・・・
と定めるとき,原始関数を改めてと書ける.但し,このは自由変項である.