正確な議論は次節で行う.いま,区間(自由変項)上で連続で,正の値 > をとる関数を考える.そのグラフ及び軸と直線,直線で囲まれた面積をと置く.これをの関数と考えたい.ここで, > を十分小さい実数としてを考えると,の周りでのの増減に従って
か,または
が成立する.これより
または
と成る.いま,とすることにより
()
☆ 右側極限のみを考える
すなわち,面積は(右側)微分可能でである.一般に関数に対しと成る微分可能な関数をの原始関数(不定積分)とよび,ライプニッツの記号で
と書く.
- まとめ1
s.t.
と成る微分可能なをの原始関数という.すなわち
()
- まとめ2
① をみたすようなを関数の原始関数
② で表す
①と②より
であるから
と書ける.これより,関数の原始関数は自由変項である.