日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

命題 1.2.12 概念の説明

 まず,ある環とは,任意の環ではなく1つの環のことをいう.1つの環とは,ものを数えるときに順序数のみを考えた1番目の環という意味である.

例  1つのA,B,C

 これは 1番目のA,1番目のB,1番目のCを表す.

いま,計量数については考えていないので,たとえば1番目が3個というようにすることができる.

 次に任意の Aとは何か.これは順序数と計量数が一致しているときをいう.

例  \mathbb{N}=\{1,2,......,n,n+1,......\}  ∀k=[1,2,......,n]_{\mathbb{N}}

 1番目 ⇔ 1個

 2番目 ⇔ 2個

 \cdots \cdots

 k番目 ⇔ k番目

  • 唯一性

 1番目 ⇔ 1個

任意性と唯一性は近い概念だが,異なるものである.たとえば,集合の元が1個しかないときなど,特別な場合を考えたら,任意性と唯一性は一致する.

  •  \{S_λ\}_{λ∈Λ}とは何か?

 端的に集合の集合,すなわち集合を要素とする集合である.いわゆる集合族である.

 1つの集合(部分体) Sに対して,その族を \{S\}と書く.いま λ個の Sがある.これを \{S_λ\}_{λ∈Λ}で表す.但し Λは1つの集合である. Λを有限集合で考えると集合族 \{S\}

 \displaystyle\bigcap_{1,2}\{S_{1,2}\}=\{S_1\}∩\{S_2\}

と書ける. Λが1つの集合という条件の時は外延を書けないので,何となくこれを想像するとよい.それに対して内包は

 \displaystyle\bigcap_{λ∈Λ}{S_λ}=\{X|∃λ∈Λ s.t.  X∈\{S_λ\}_{λ∈Λ}\}

このような共通部分が出てきたら,共通部分(連言)の最小性より,集合 Sに対して

 S:=\displaystyle\bigcap_{λ∈Λ}{S_λ}

と置いてしまえばよい.これで集合族の問題を共通部分をとることで,その最小性から集合の問題に置換できた.してみると, S⊂Rが何なのか,という問題に帰着できる. S Rの部分環であることは確かだが,それが体であるかどうかはまだわからない.今後の課題とする.