日記2

自然演繹を積極的に用いたい.

定理 1.1.22 5項

 x,y,z,......:1つの束縛変項

 a,b,c,......:1つの自由変項

 (G, \circ), (G',*) 1つの群

 e∈G

 e'∈G'

 f:G→G' 群準同型写像

 x\mapsto f(x)

 f(x)=y

 ∀x=[a]_G

 ∃y=[b]_{G'}

とする.このとき

(1)  f(e)=e'

(2)  f(a^{-1})=f(a)^{-1}

が成立する.

(証明の方針)

(1)について

 群準同型写像に対して,とくに写像の性質

 f:G→G'

 x\mapsto f(x)

を考える.いま

 f(x)=y

について

 ∀x=[e]_G

 ∃y=[e']_{G'}

から

 f(e)=e'

を得る.

(2)について

  f:G→G'が与えられているので

 ∀x=[a,a^{-1}]_G

 ∃y=[b,b^{-1}]_{G'}

に対して f(a)=bより

 f(a^{-1})=b^{-1}

である.そして

 f(a\circ a^{-1})=f(a)*f(a^{-1})=b*b^{-1}=e'

と成る.一方

 f(a)*f(a)^{-1}=e'

であるから

 f(a\circ a^{-1})=f(a)*f(a)^{-1}

と成り

 f(a)*f(a^{-1})=f(a)*f(a)^{-1}=e'

を得る.

 したがって

 f(a^{-1})=f(a)^{-1}

である.